至極一般的に言われている「競馬は儲からない」のウソ


 競馬は儲かるのか、はたまた儲からないのか。人は実際自分がやってみた経験でこのテーマについて語る。競馬は控除率が25%あるから、必ず競馬で負けている人のほうが多いのは事実。だから「競馬は儲からない」という論が多いのは当たり前だ。ただ、多数派だから真実とは限らないだろう。まず、「競馬は儲からない」と言っている人の話に耳を傾けてみようじゃないか。以下のリンクにある文章を読んでみてほしい。

参考:「競馬は儲からない」を検索キーワードにして見つけたページ。(以下の文章で多少批評させていただいているページもありますが悪意は全くありませんのでサイト主様はご理解ください)
http://homepage1.nifty.com/sanya/iwasero1.htm
http://www.glassracetrack.com/style/stylebs01.html
http://www.jra-nid.jp/taisuu.htm
http://www.jra-nid.jp/gensou.htm
http://www1.harenet.ne.jp/~yoshirin/yoshirin/keiba/keiba-2.html
http://www4.tokai.or.jp/baken/untitled.htm
http://kgoten.web.infoseek.co.jp/memo031015.html

 一番上のやつはひどいが(苦笑)、これらを読むと「大数の法則」「投資競馬」という言葉がよく出てくる。投資競馬とは賭け金をある法則に基づいて次々とUPしていくことで、そのうち来る「当たり」によって常に儲かるようにしておき、勝ち逃げする方法で、私も昔ちょっとやってみたことがあるから知っている。モンテカルロ方式とか、ココモ方式とかマーチンゲール式とかいうアレね。そして、投資競馬の理論上の根拠が、競馬は大数の法則があるから儲からない、と言っているようなのだ。

 反対に、「競馬は儲かる」というのを大々的に書いているページは有料予想ページしか見当たらず、だから信頼していいものかわからないところだ。

「競馬は儲かる!」と堂々と言っている無料予想サイトは珍しいようだ。そりゃあ、儲けられるなら他人に教えることもないという言い方もあるが、どんなに天才的馬券師も人間なんだから、喜びを分かち合いたいと思ったり、認められたいとも思うんだろう。有料サイトは(イメージが悪いので)私もあまり好きではありませんが、競馬でも勝てるけど、そのレベルの高い情報を売って儲けるというのも立派な手段だとも思う。それを否定することはできない。予想会社にもひどいのはある他方、悪くないのもあると思うし。(ただ、最終的には自分が独り立ちできるように、予想コメントがない買い目だけの予想を買ってもしょうがない。このHPで昔、的中を試す企画を行ったハ王のような通販高額本は馬券レベルを上げるにはほとんど役に立たないのではないかと思う)私の場合は、多くの人の競馬への理解を促し、競馬がイカサマが横行する汚いギャンブルだという先入観などを払拭したいと考えて「競馬は儲かる」と言わせていただく次第(実際にはあるんだとは思いますが、レース買いとかが主流なはずもないわけで)。

 それでは、理論的に競馬が儲からないのか、さっきの理論的柱である「大数の法則」を考えてみよう。大数の法則とは、例えばサイコロをたくさん投げることによって、1が出る結果の値が1/6(約17%)に近づいていくという理論である。サイコロを一回投げた時、その結果によって導き出される、1が出る割合は、100%か0%であるが、サイコロを何回も続けて転がすことによって、それが1/6に近づいていくという意味だ。競馬に応用すれば、競馬では控除率が20〜25%ある。つまり私たちが馬券を買えば買うほど、回数を重ねれば重ねるほど、回収率は75〜80%になってしまうわけ。

 これ、本当だと思いますか? 上で紹介したサイトでは、「そしてそのオキテ(大数の法則)からは、誰一人として逃れることが出来ないというのだ。(これはこの本の著者だけが主張する事実ではありません)もしその法則自体が崩壊してしまったら、ギャンブルという世界自体も崩壊してしまうことになる。なぜなら主催者・胴元が儲からないことをするわけがないからだ」と書いてありました。必ず20〜25%は胴元が儲かるシステムになっているから、後半は正論。しかし、前半は本当なのだろうか? 競馬をやる人は全員、馬券回収率が75%になるの?

 ウソでしょう。

 勝っている人は勝っていて、負けている人がそのぶん負けているんですよ。競馬で勝っている人を知っていればこんな発想はしないから、この考え方を世間に広めた人は競馬の世界をわかっていない素人じゃないのかと思ってしまう。サイコロやコインと競馬を一緒にしちゃいけない。何が違うかというと、前々から書いている通り、競馬は全く偶然のギャンブルじゃないところです。ある6頭立てのレースで1番枠の馬が勝つ可能性は17%じゃない。サイコロの面の大きさがそれぞれのレースで違っているのです。競馬の予想というのは、その面の大きさを測る方向に行われるべきであって、レースを増やして一般化しちゃいけない。それこそ、精度の低い予想による馬券を何度も買うことによって回収率を落とすことになる。そういう予想をする人には、確かに75〜80の壁が大数の法則として現れるかもしれない。

 投資競馬系サイトによると、単勝1番人気の勝つ確率は35%くらいに毎年安定しているとのことだが、じゃあ次のレースの1番人気の勝つ可能性は35%かというとそうじゃない。混戦であったり、多頭数だった場合、レースの1番人気の勝つ可能性は15%くらいかもしれない。そんなレースが5回くらい続くことだってある。例えばそういう事態を仮定したら、今まで使っていた35%による複数回参戦による的中率を計算し直してみてほしい。ぞっとするでしょう。そういうことが起きたときの資金のパンクや精神状態の維持は投資競馬の弱点だ。大きく勝てることも少ないし、なんだか楽しくなさそうだしなぁ。それなら、1番人気が50%勝てそうなレースに限って投資競馬を実施すればいいんじゃないかな。いずれにせよ、能力などのアナログ予想を盛り込まないと難しいだろう。

 競馬で勝つには、とことん特定の1Rの予想精度を高めることであって、たくさんのレースをそこそこの精度で予想できる程度では駄目なのだ。しっかり力関係のわかる数Rで勝負して、あとは遊ぶなり退散するなりしていけばいい。

 全員の賭け金総額の75%の範囲内で、競馬で儲けている人は、140%だろうと300%だろうと勝っていて、そのぶん回収率30〜50%とかの負けている人が背後にいる。見えないとこで行われているお金の取り合いなのだ。勝ち組はノウハウやテクニックがあり、分配のサイコロで大きい面を持っているのと同じで、やればやるほど儲かるし、予想能力の低い負け組は分配のサイコロで小さい面しかなく、やればやるほど損をする。だから、競馬は儲かるというのはもちろん全員に言っているわけじゃなくて、自分が儲かるという可能性はあるということ。自分が勝ち組になれるよう予想向上を努力した人は、だんだん分配のサイコロの面が大きくなって、勝ち組になれる。

 以前、競馬とF1が好きな方が言っていたのですが、「F1のエンジンはレギュレーションがあって、3000ccまで等マシンの性能が制限されているけど、競馬はそういうのがない」という話を聞いたことがあります。どんな名馬も新馬戦からスタートします。元々のエンジンが格段に違う馬たちが混ざっていれば、その性能が結果に反映されるのは当然ですよね。

 私が若駒戦予想で行っている能力指数(天星指数)による予想方法は、エンジン性能を測ることです。私はこういう、レースをしっかり見ながら馬の能力をしっかり把握して、予想する方法を以前から「正統派」と呼んでいたのですが、今、自分が使ってみて想像以上に結果が出ています。アナログは純粋なデジタル(新聞の情報など固定化されたものをある計算式に入れて算出された指数の高い順に買えばいい)にできないという弱点はありますが、無視してはいけないファクターだと思います。

 2004年9月12日、三省堂で久しぶりに競馬本をあさってきました。50冊くらい手にとって見ましたが、今の自分の理論に合っているもの、初級者から脱出するきっかけになり、中級者にも大いに参考になりそうな本(1冊しかなかった)を半分立ち読み後に購入しましたので紹介しておきます。

馬券生活者・木下健の競馬で...

 私が今思っている競馬観はこんな感じです。競馬は楽しみでやっているのもあるから、多少負けるくらいなら許容範囲だけど、やっぱり儲かってるって言いたいよね。

(2004年9月11日筆、10月9日更新)

 
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