安田記念データアート  2013年版

【概要と傾向】

 春の古馬マイルの頂点に位置づけられるレース(東京競馬場芝1600m)。2002年頃にデータを作ったことを思い出すと、イクノディクタスやトーワダーリン、ブレイクタイムなどデータで救うことが難しい馬が多く、完璧なものは作れないと見捨てがちであった。今回は、完璧なものは初めから目標とせず、できるだけ効率的なものを作ってみることを主眼とした。
 安田記念は過去21年で1番人気が4勝6連対しかしておらず、5着以下に平気で負ける。過去21回の優勝馬の人気は、(4.4.1.3.1.8)と、4番人気以下で勝利した年が過半数を占めるという、人気馬を容易に信頼できないレースである。更に前述したように馬柱を見ただけでは救えない馬が突っ込んでくることがあるし、外国馬の好走もそれなりの頻度だ。しかし、ある程度割り切ったデータを求めれば、下記のパターンに収束する。

【効率的厳選データ】

<抽出データ>
A.『★安定格』
前5走中、1400m以上かつG2以上のレース(ただし、京王杯SC及び牝馬限定戦を除く)で勝利または勝ち馬から0.5秒差以内で入線したレースが3つ以上

B.『★東好臨』
前走が今年の京王杯SCで、3角が1番手(逃げ)ではなく、最終着順が3角の位置取りより下がることなく、勝利または勝ち馬から0.5秒差以内で入線(ただし、京王杯で7番人気以下だった馬を除く)

C.『★西好臨』
前5走中のマイラーズCを1番人気で勝利または勝ち馬から0.5秒差以内で入線

D.『★東新連』
前5走中の東京新聞杯で連対(ただし、3角8番手以降の差し・追い込みをしていた馬を除く)

E.『★王道連』
昨年の天皇賞秋、JC、ダービー、オークスのいずれかで連対

F.『★東楽勝』
前5走の東京の1800m以上かつOP以上のレース(ただし、牝馬限定戦を除く)で3角が1番手(逃げ)ではなく、0.3秒差以上の勝利

G.『★短王道』
直前の短距離G1・3戦(スプリンターズS、マイルCS、高松宮記念)を全て出走し、全て4番人気以内かつ3着以内が2回以上

H.『★外全連』
前5走全連対の外国馬

<消去データ>
Z.「前大敗」
前走10着以下(前4走中にG1勝ちがある馬を除く)

 抽出データのいずれかに該当し、消去データに該当しない馬を購入対象馬とする。
 過去実演は今のところ作っていないが、東京コースが改修された2003年以降の過去10年で、的中できない年は2007年のみ(2着コンゴウリキシオー、3着ジョリーダンス)で、3着以内馬30頭中28頭(93.3%)は捕捉できる。
 なお、1992年以降の過去21年に広げると、3着以内馬63頭中49頭(77.8%)が該当するデータとなっている。


 ●過去実演(未作成)