レースのビデオをもう一度見てみると、残り20メートルまでは馬券当たってたんだなぁ。観戦してるときはやられたってわかって時間がゆっくりに感じたけど、直線ほとんどの間はシンボリクリスエスとタップダンスシチーの争いだった。読み間違いは、外差し馬場と展開にあったと思う。
上に結果着順といろんな色付けをしてみたが、青系が先行度合い、ピンクが3角以降の位置取りが内だった馬、黄色は外を後方から差した馬。まず、逃げたマイソールサウンドはブービーに失速、それから2番手のバランスオブゲームとアサカディフィートも大きく失速、その後ろの先行馬、ストップザワールド、アグネスデジタル、サイレントディールも失速、インをついたアグネスデジタルは4角前で終わってしまった。タップダンスシチーは外をまわって、いつもより後ろから競馬したことが幸いしたのか本当に強くなったのか(両方だと思う)残った。ペースはちょっと速いくらいだったが、それ以上に消耗する(重い)馬場だったのではないだろうか。ところでこの日の芝レースは、後方一気、大外一気がやけに決まっていた外差し馬場だった。
<参考>
阪神9Rの鶴橋特別(3歳上500万下・芝2000m)は道中中団後方に控えた9番人気アマノブレイブリー(柴原央明騎手)が、直線鋭い末脚を繰り出し、ゴール寸前1番人気ツルマルヨカニセをクビ差捉えた。
阪神8Rの舞子特別(3歳上500万下・芝1400m)を制したのは7番人気キョウワウィット(佐藤哲三騎手)。道中後方2番手から、直線目の覚めるような末脚で一気に先行馬を捉えた。
阪神5Rの2歳新馬戦(芝1400m)は8番人気の伏兵イスズサクラ(熊沢重文騎手)が後方から鮮やかな差し切り勝ちを決め、波乱を演出した。
内を走った馬は伸びなかった。宝塚記念でも、勝負所で内を走った多くの先行馬や、シンボリクリスエス、サンライズジェガーなどは伸びなかった(シンボリクリスエスはよく伸びていて強い競馬をしていると思う)。そして波乱を演出したヒシミラクル、ツルマルボーイなどは後方から外に持ち出した馬だった。
色分けを見ていると、もしも土曜までのまま先行・内有利の馬場であれば、データアート通りの結果が得られたように思えてならない。馬場が変わったのはなぜだろう。僕は雨の影響に思い当たった。雨の土曜→晴れの日曜にカラクリがあるのではないか?ダービーの日を覚えているだろうか。あの日も、降雨の土曜日(不良)と打って変わって激しい雨がやんだ日曜は外差し馬場になっていた。犠牲になったエイシンチャンプのこと、忘れない(笑)
○馬場の回復は外から
重馬場はタイムがかかる。当然のことだ。しかしもし、馬場の回復の早さに内外で差があったら、内は重馬場、外は良馬場という状態になることもありうる。その状態でレースをすれば、内を走り続けた馬と外を回った馬ではタイム差で1秒くらいの差ができることになる。まぁ、外を走ればその距離分のロスはあるし、勝負所で外に出すので実際にはそれほど差は出ないだろうが、勝負を決めるコンマ何秒の差は生まれるかもしれない。コースの断面は完全なフラットではなく、内が低く、外が高くなっている(大外はまた低いが)。水分は重力で高いほうから低いほうに流れ落ちるから、馬場は外から回復するという理屈もあるのではないか。これはダービーと宝塚記念でデータがうまくいかなかったことでひらめいただけで、ただの言い訳にすぎないかもしれないが、もしかしたら玄人馬券師の常識なのかもしれない。
1220万円をヒシミラクルにぶちこんだ人のことを、多くの競馬ファンは(僕もそうだったが)馬鹿なオヤジもいるもんだと思っただろうけど、外差しが有利だとわかっていれば、ヒシミラクルの可能性は馬鹿にはできなくなる。彼は彼なりの理と信念で勝負したのだろう。額はやりすぎだと思うけどね。
負けたのは悔しいが、今後の糧にはなったんだと思う。
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