予想成績の開示に関する規則

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(目的)
第一条 この規則は、競馬に係る予想情報の発信を誠実に行うことを目指す者に関し、予想成績の開示の規則を整備することにより、予想情報の実績等を明らかにし、予想の技能を客観的な基準により指標化するほか、予想技術の存在に関する社会的認知度の向上を図り、もって競馬予想の文化的発展及び有料の予想情報を購入する者の保護に資することを目的とする。

(定義)
第二条 この規則において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
 一 予想情報 競馬の結果を事前に予測した情報のうち、買い目、印、馬券購入金額及び購入比率その他の、情報発信を行う者の予想の成績を計算するために必要な示唆が含まれる情報
 二 予想情報発信者 予想情報を公開又は販売する者
 三 報告等開示場所 予想方法及び予想成績報告書の公開場所として予想情報発信者が指定する、ウェブサイト等のインターネットを閲覧可能な全ての者が確認可能なURL
 四 的中率 予想を行った全レース中、配当の多寡にかかわらず払い戻しがあったレースの割合
 五 回収率 個別の予想レースにおける、馬券購入金額に対する払い戻し金額の割合
 六 増益的中率 予想を行った全レース中、回収率が100%を超える払い戻しがあったレースの割合
 七 返戻的中率 予想を行った全レース中、回収率が75%超〜100%以下となる払い戻しがあったレースの割合
 八 減益的中率 予想を行った全レース中、回収率が0%超〜75%以下となる払い戻しがあったレースの割合
 九 単純回収率 次条第一号に定める予想期間中の全予想レースにおける、馬券購入金額に対する払い戻し金額の割合
 十 保守回収率 次条第一号に定める予想期間中の全予想レースのうち、50レースにつき、回収率の最上位及び最下位(0%の場合、馬券購入金額が最大。同じレースは一度しか除外されない)のレースに係る予想成績をそれぞれ1レース除外した上での、馬券購入金額に対する払い戻し金額の割合。なお、予想レースの数が50で割り切れない場合は、さらに、余剰となるレース数を50で除した値に、次の回収率の最上位及び最下位のレースに係る馬券購入金額及び払い戻し金額を乗じた金額を除外する。
 十一 予想力 増益的中率を120倍とした値、返戻的中率を40倍した値、単純回収率を5倍した値及び保守回収率を45倍した値の合計値

(予想方法の開示)
第三条 予想情報発信者は、次の各号に係る予想方法を、自ら定める報告等開示場所において開示しなければならない。
 一 予想期間 予想情報発信者が指定する、3ヶ月以上かつ1年以内の連続する任意の期間。期間外とした期間における予想は予想成績に含めない。特に定めのない場合は、暦年(1月1日〜12月31日)とみなす。指定方法としては、月日で区切ること以外に、特定のレースまでとすることも認められる。
 二 予想方法 予想を記載する形式について、「買い目・金額提示」、「買い目提示(均等計算)」、「買い目提示(特殊計算)」、「印のみ提示(特殊計算)」、「その他(特殊計算)」の5つのうち、いずれかを選択すること。「買い目・金額提示」を選択する場合には、予想の買い目及び金額を記載しなければならない。「買い目提示(均等計算)」を選択する場合には、買い目を記載しなければならず、成績の計算時には、1点を100円とした均等計算を行うものとすること。「買い目提示(特殊計算)」を選択する場合には、買い目を記載しなければならず、次号に従い成績の特殊計算の方法を公開しなければならない。「印のみ提示(特殊計算)」を選択する場合には、印を提示しなければならず、次号に従い成績の特殊計算の方法を公開しなければならない。「その他(特殊計算)」を選択する場合には、予想方法及び次号に従い成績の特殊計算の方法を定めて公開しなければならない。
 三 特殊計算の方法 予想方法において、特殊計算を選択した場合、その方法を策定しなければならない。なお、著しく実態の成績に相違する計算をし、又は成績を誤認させるような計算方法としてはならない。
 四 投資額範囲 1つのレースの予想における賭け金の上限額及び下限額を記載すること。ただし、上限額は下限額以上かつ下限額の7倍以下となる金額とする。
 五 予想掲載場所 予想情報の掲載場所として予想情報発信者が指定するURL等。紙又はFAX等、その他の媒体の場合はその旨を記載する。
 六 予想公開水準 予想情報を掲載する形式について、「S:事前公開(事後修正不可媒体)」、「A:事前非公開(事後修正不可媒体)」、「B:事前公開(事後修正可能媒体)」、「C;事前非公開(事後修正可能媒体)」、「D:その他」の5つのうち、いずれかを選択する。「S:事前公開(事後修正不可媒体)」を選択する場合には、予想対象レースが行われる前に、予想掲載場所(ウェブサイト等の、インターネットを閲覧可能な全ての者が確認可能な場所であり、かつ、事後修正ができない媒体(事後修正不可であることが確認できるもの。以下同じ。)に限る)において公開しなければならない。「A:事前非公開(事後修正不可媒体)」を選択する場合には、予想対象レースが行われた後、速やかに予想掲載場所(事後修正ができない媒体に限る)において公開しなければならない。「B:事前公開(事後修正可能媒体)」を選択する場合には、予想対象レースが行われる前に、予想掲載場所(インターネットを閲覧可能な全ての者が確認可能な場所に限る)において公開しなければならない。

(予想成績報告書の開示)
第四条 予想情報発信者は、自らが定める予想期間ごとに、予想期間における予想実績を記載した報告書(以下「予想成績報告書」という。)を、当該予想期間経過後三月以内に、自ら定める報告等開示場所において開示しなければならない。

(予想成績報告書の作成)
第五条 予想成績報告書は、別に定める様式によって作成するものとする。なお、次の各号に掲げる項目の記載については、当該各号に定めるところによる。
 一 予想情報発信者名 予想において使用している名前(ハンドルネームでも可)又は法人等団体名を記載すること(併記可)。
 二 予想期 予想期間が暦年の場合は、暦年を記載する。予想期間が年をまたぐ場合は、予想開始年を記載すること。なお、開始年を「第一期」等とする別称を用いている場合は、「予想期(別称)」欄に記載をすることができる。
 三 予想方法 事前に選択した予想方法を選択する。ただし、複数の分類の予想方法を用いている場合は、「その他(特殊計算)」を選択すること。
 四 予想公開水準 事前に選択した予想公開水準を選択する。複数の分類の予想公開水準を用いている場合は、そのうち最も低い水準を選択すること(水準の評価は上位からS、A、B、C、Dの順)。
 五 特殊計算の方法 事前に定めた成績の特殊計算の方法を記載すること(様式の行幅変更及び別紙による添付も可)。
 六 様式「U.予想レース内訳」においては、予想期間内に行った各予想の「R数」、「日付」、「開催地」、「距離」、「予想レース名」、「投資額」、「回収額」を記載する。なお、「R数」は予想を行った順番に1から番号を振り、必要に応じて行を挿入又は削除して作成すること。
 七 様式「V.予想力算定」における「予想レース」のポイント算出については、「予想レース」行の「数or率」列に予想を行ったレース数を記入すること。
 八 様式「V.予想力算定」における「的中力」の算出については、「増益的中率」、「返戻的中率」の各行の「数or率」列のセルの自動計算式に「U.予想レース内訳」の全予想レースの回収率が選択されていることを確認し、選択されていない場合は範囲を修正すること。
 九 様式「V.予想力算定」における「回収力」の算出については、保守回収率を算出する必要があるため、様式「U.予想レース内訳」の損益計の行の下に、保守回収率の算出のため除外される予想レースを掲載した上で、「単純回収率」、「保守回収率」の各行の「数or率」列のセルの自動計算式について、「U.予想レース内訳」の損益計、保守回収率の回収率セルが選択されていることを確認し、選択されていない場合は修正すること。

(広告への利用)
第六条 予想情報発信者は、予想成績報告書及び予想成績報告書によって算出された「予想力」等の各種成績を、広告等に利用することができる。ただし、当該予想成績報告書の予想期間中の予想レースが100に満たない場合は、連続する予想期間を合算し、100以上となる成績を利用できるが、その場合は予想期を併記しなければならない。また、直近の予想期間における各種成績を採用しない場合にも、予想期を併記しなければならない。

(成績開示予想者の登録)
第七条 予想成績報告書の開示を行い、かつ、予想公開水準がS又はAである予想情報発信者は、当該報告書を競馬予想家協会に送付することにより、成績開示予想者の登録を申請することができる。

(成績開示予想者の登録審査基準)
第八条 競馬予想家協会は、前条の申請があった場合においては、その申請が次に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。
 一 予想成績報告書に記載された内容が適正であること(特に、予想方法において特殊計算を採用している場合には、第三条第三項の規定に適合することに留意する)。
 二 予想成績報告書に記載された予想結果が事実であることが確認できること。
 三 予想成績報告書に記載された予想レース数が100以上であること(連続する複数期の予想レース数の合計を含む)。
2 競馬予想家協会は、前項の規定により審査した結果、その申請が同項の基準に適合していると認めたときは、登録をしなければならない。

(成績開示予想者の公表)
第九条 競馬予想家協会は、第七条の登録を行った予想情報発信者を公表することとする。

(登録の取消し)
第十条 競馬予想家協会は、成績開示予想者の登録をしている予想情報発信者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、第七条の登録を取り消すことができる。
 一 不正の手段により第七条の登録を受けたとき。
 二 予想成績報告書の開示を行わなくなったと認められたとき。
 三 予想成績報告書の開示において、重要な事項について虚偽の記載等があり、訂正がなされないとき。
 四 予想情報の発信等において、法令等に違反する行為を行ったとき。

(形式不備又は虚偽記載等による予想成績報告書の訂正命令)
第十一条 競馬予想家協会は、予想成績報告書のうちに形式上の不備又は重要な事項について虚偽の記載等があることを発見したときは、いつでも、予想情報発信者に対し、報告書の訂正を命じ、必要があると認めるときは成績開示予想者の登録の効力を停止することができる。

附則
〔施行期日〕
この規則は平成24年4月1日から施行する。

この規則は平成27年7月1日から施行する。

(別紙様式)予想成績報告書
 http://hrta.info/youshiki.xlsx


◆Q&A

Q.予想レース数は予想力に反映されないのか。
A.当初案では考慮していましたが、これに配点を設けると、予想数をとにかく増やせば予想力を上げることができてしまい、予想精度を測るという本来の目的から乖離してしまうため、配点には加えないものとしました。極端な高成績となることが想定される、予想数が少ない(100R未満)状態での実績の広告への利用については、予想成績の開示に関する規則第六条によって行えない(全くの自主規制ですが)こととすることで一定の対応をしております。

Q.返戻的中率を配点する必要がないのではないか。
A.的中率は予想の堅実性を担保するための指標であることを踏まえると、元返し程度の回収額しか得られない場合であっても、その結果を予見できたことは、全くの的外れの予想よりは上位の評価をしてしかるべきと考えています。

Q.回収率が高い=優秀な予想実績という判断で良いのではないか。
A.もちろん、回収率の高さは予想力をはかる重要な指標です。ただし、予想情報発信者に求められる資質は、実績通り(もしくはそれ以上)の成績を安定して出せることと考えております。そのため、プラス回収ができる的中率や、まぐれと思われかねない突出した回収額のレースを除いた回収率にウエイトを置いた算出法としています。

Q.レートの根拠はあるのか。
A.現行の基準は、直感的な判断ながら、@的中率サイドと回収率サイドの各2つの概念(的中率は、「増益的中率」、「返戻的中率」、回収率は「保守回収率」、「単純回収率」)を、重要視すべきものからその比率を高くすること、A的中率サイドと回収率サイドの比重では、やや回収率が重くなること、B文句なしに優良と言える予想レベルを100ポイント程度とすること、の全てを満たすと考えられるものとして採用しました。

Q.複勝1点勝負のみとすればポイントを上げやすいルールではないか。
A.確かに、一定の水準以上の予想力を持つ方にすれば、その方法が「予想力」を上げるのに効率的となると考えられます。しかしながら、現状の評価基準ではその縛りを単純かつ合理的に規定に落とし込むことができませんでした。複勝1点勝負には一発逆転ができないリスクを背負う必要もあり、また、予想自体も地味となり一般的に魅力を得にくいものであることから、評価の補助になると考えています。

Q.点数絞った予想を高評価すべきではないか。
A.点数を絞った予想は芸術性という面で評価されうるものだと思いますが、これも基準への反映方法が困難と判断しました。現状は、「良い読みをしていたものの点数を絞ったために外れたレース」と「全く見当違いで外れたレース」が同じ評価となってしまうことはやむをえないことと考えます。

Q.計算方法、レートに納得ができない。
A.本ルールは馬流天星において試行的に定めたものです。ルールを作る際に考えたのは、できるだけ細かい規定を設けないことでしたので、多少穴がある部分があるかもしれません。運用において問題があると認められれば、改正することも考えていますし、どうしても改良すべきと思われる場合には、別途独自のルールで行って頂きますようお願いします。

Q.予想成績報告書はどこへ報告するものか。
A.当該命名は、将来的に予想成績を管理する協会に提出することを想定した文言となっています。当面のところは馬流天星がその窓口を担当することといたしますので、協会窓口及び閲覧者への報告と捉えて頂ければと思います。

(参考)ブログにおける検討部分(一部修正)

 予想実績を客観的に示す尺度に「的中率」と「回収率」しかないというのは、予想そのものの文化的未熟さを示しているのではないだろうか。

 「的中率」は、予想における買い目において、ひとつでも当たりがあれば「的中」とカウントされるものである。収支がプラスであることを問わないので、極論を言えば、10000円を購入してそのうち1.1倍の100円の複勝が当たっても的中率は上昇することになるし、出走馬全ての単勝を買えば的中率を100%にすることができてしまう。従って、的中率の高さのみで予想力ははかれない。

 一方、「回収率」にしても、100レース予想してそのうちの1Rだけ的中してプラスを達成したようなケースを想定すると、たまたま当たっただけかもしれずその人の予想力が反映されているかについて疑問が残る。

 予想は儲かれば良い、という考え方のみであれば、あるいは回収率基準は機能していると言えなくはないが、予想芸術化の観点を持てば、予想者のレースの見立ての精度は求められるべきであり、検討違いの見立てばかりをする(的中率の低い)予想者は評価されるべきではない。

 また、回収率至上主義を採れば、大きな配当が得られた都合の良い期間をピックアップして予想巧者であることをアピールすることが容易となってしまう。

 以上のことから、既存の「的中率」と「回収率」は予想力を示す基準として一定の機能はしているものの、一見して予想家の予想力を判断できる客観的な基準までには至っていないのではないか。これまでは、それゆえに予想の芸術性は予想文で評価されるものとして、予想を公開した上で、フィギュアスケートの審査員による技術点と演技・構成点を分けた評価の仕組みのようなものを作ってはどうかと考えたこともあるが、既存の「的中率」と「回収率」を一定の基準で細分化することで、機能の改善、向上が見込めるのではないか。

 的中率は、点数を絞って高配当を得ても、掠った程度の取り紙でも、同じ評価をされていまうのが課題である。また、的中率は本来予想の堅実性を担保するための指標であることを踏まえると、取り紙になるような的中の水増しを明らかにするような指標を作れば良いと考えられる。

 回収率は、まぐれ当たり的な少数の的中にも影響を受けやすいことが課題である。従って、回収率の高い一部のレースを除いた場合に、どれだけ回収率が落ちてしまうかを明らかにするような指標を作れば良いと考えられる。

 以上の検討により、下記のとおり提案する。

・的中率を、課題を踏まえ以下のとおり分割して表示する
「増益的中率」…回収率100%超となったレースの割合
「返戻的中率」…回収率75%超〜100%となったレースの割合
「減益的中率」…回収率0%超〜75%となったレースの割合

・回収率を、課題を踏まえ以下のとおり分割して表示する
「単純回収率」…従来の「回収率」
「保守回収率」…回収率の高いレース順に並べて、予想数の上下2%をそれぞれ削った上で計算される回収率

(従来の「的中率」は「増益的中率」、「返戻的中率」、「減益的中率」の合計で認識可能)

 これらの値を見ることで大体どのような予想をしているかがわかるし、もし更に1つの基準を設ける必要があるのであれば、それぞれの項目別に一定のレートを掛けて足し合わせ、「予想力」を求めればどうか。

 これによって、予想力の評価をより正確に示すことが可能となると考える。

 予想には技術が必要であり、技術を高めることによって予想力は高めることができるという考えは、予想を真摯に取り組んでいる方は理解されていることだと思うが、そのレベルアップは何をもって管理しているのだろうか。

 自分のことを省みれば「的中率や回収率を見て判断してきた」としか言えず、その基準の精度を高めることには思い至らなかったというのが率直なところだ。

 だとすれば、よりしっかりとプラスを計上したレースを評価し(的中率基準を改良)、よりまぐれでなくコンスタントにプラスを維持できる(回収率基準を改良)基準を採用することで、予想力の向上を明確に把握できる環境となるのではないか。

 競馬予想本や雑誌を見ると、実績による広告や謳い文句が幅をきかせている。それは、馬券で儲かる実績があるか、馬券で儲かる理論かどうかを重視する競馬ファンのことを考えての当然の方法であり、自分も否定するものではないが、その実績の開示や内訳が不透明であり、そもそもの実績の基準にも前回の記事で指摘したような課題があることが根本の問題なのだと思われる。

 そこで、当方においては、汎用性のある予想成績報告書の様式・ルールを作成し、率先してこの基準による予想成績の開示を行っていくこととする。